悲しい……
途中までは夢のような話しで、ふわふわのファンタジーアニメを見ているよう。
主人公の奥さんの胸に睡蓮の花が咲くという奇病が発覚するまでの幸せな日々から奈落の底に落ちて落ちて、戻ってこれない。
金持ちだが孤独な主人公が伴侶と出会い結婚。新婚旅行が幸せの絶頂。
その後病気が発覚。、数少ない友人が去り、お金もなくなり、治療費を稼ぐために理不尽な重労働で疲れきってしまう。
ストーリーは暗くなる一方だが、映像は美しい。
ダンスシーンのおもしろい足や、ピアノを弾くとカクテルが出てくるカクテルピアノの仕組み。胸のレントゲンの描写。
ネズミが健気ですごくかわいい。曇っていく窓ガラスを手が切れるほどこすってきれいにしたり、崩れていく家からスケッチを持ち出して必死で運ぶ。
ネズミだけでも見てほしい。
※原作はボリス・ビアン小説「日々の泡(うたかたの恋)」
※1968年にシャルル・ベルモンが「うたかたの日々」で映画化。
※この映画と同年の2013年、綾野剛主演「シャニダールの花」で日本でも映画化された。